『アニメで知る中国』G20開催!「これからどうなる人民元!?」専門家に聞いてみた!

『アニメで知る中国』へようこそ!ミミム(北京MYC)です。本日は番外編。

2019年6月28日(金)、29日(土)の2日間大阪で開催されたG20で、安倍首相は冒頭に習近平国家主席と手を携えて、新時代を切り開きたい、と語るなど、日中関係が正常な軌道に戻っていることを強調されましたね。

そして、コンテンツ業界に関わる自分の仕事にも大きく影響するNEWSがありました。それは、お金の話です!!

第16回『アニメで知る中国』これからどうなる人民元!?

6月26日、三菱UFJ銀行が邦銀初初の人民元決済銀行に

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46618640W9A620C1EE9000/ (日経電子版)

一体どういうことなのか!?今回は助っ人として、中国の金融業界で5年働いているガッシュ君をお呼びしました。ただし、ガッシュ君は中国語しかできないので今回はミミムがヒアリングして、日本語にまとめたものを皆さんに紹介しますね。

三菱の人民元決済銀行認定とは、何を意味するのでしょうか?

ガッシュ:人民元決済銀行の認可ということは、現地銀行が直接人民元を取り扱えるということで、中国国内の銀行や香港などの決済銀行が仲介せずにお金のやり取りができるということ。これは海外で人民元による支払いのリスクを減らすことができ、国際貿易で人民元決済できるようになるってことです。

ということは、日中貿易は本当にオープンになったといえる??

ガッシュ:中国の企業は直接三菱で人民元を日本の企業に振り込むことができるし、日本企業も中国企業に日本円で振り込めるようになると思われます。

次の質問は結構皆さん気になると思いますが、三菱銀行が決済銀行になることで、個人口座の開設がよりオープンになるってことですかね?もともと誰でも中国の銀行口座を開設出来たんですが、去年1月あたりから、中国在住で中国の会社に働いてないと口座を開設できませんでした。

ガッシュ:WeChatペイなどを使えるように銀行アカウントが外国の個人に開放されるか?という部分に関しては、おそらくないと思います。個人のアカウント開設に関しては今回の人民元決済銀行認定とは関係ないと考えます。

中国から日本からまたは逆の国際振込は今後どうなりそうですか?

ガッシュ:振込についての質問が多いということで詳しく説明します。例えば、中国から日本の銀行に振り込む場合、中国のA銀行から中国人民銀行、中間銀行、日本の連合銀行を経由してそちらの銀行に着金する流れとなりますが、もし三菱が人民元決済認可されたのなら、2つの方法がありえます。

1つは中国のA銀行から三菱銀行の中国支店へ、そして直接日本の三菱銀行へ流れて日本の銀行に着金する形になる。そうなると、中間の手続きが簡易化され、手数料も安くなる可能性があります。

今までは日本へお金を送金する場合、銀行にかなりいろいろ説明しないといけなくて、そして銀行の人がさらに人民銀行に説明をしなくてはいけない流れだったので、すごく面倒で制限がありましたが、決済銀行があれば、日本が契約書を三菱へもっていって、三菱銀行にこの日にこれだけ振り込まれますよ、と説明して三菱に振り込めば、当日着金する可能性も生まれます。今だと1週間はかかかるっしょ?

2つ目の方法は、法人限定で手数料も高いけど、北京と東京の三菱銀行にそれぞれ口座を開いてネットバンキングで資金移動させる方法も登場するかもしれない。でもさっき言ったように手数料ものすごく高そうだし、個人向けじゃないから、あまり広まらない方法かも。

そしてできるかどうか分からないけど、中国の投資家が日本の金融市場に直接投資できるようになる可能性もあります。日本だって中国に直接投資ができるようになるんだよね。これは憶測だけどね。今後どうなるかわからないし、まだ発表されたばっかりだから間違ってるかもしれないけど、もし中国政府がここまでオープンにするなら、日本と中国は今後、経済的には家族みたいなものになるかもしれないね…。

ということでした。ガッシュ君ありがとう!

編集後記

さて、今回はビジネスで知る中国みたいになってしまいましたが、最後にアニメの話題を一つ、あの、ビリビリが中国SFの金字塔「三体」のアニメ化を発表!ミミムの会社は今年で10周年なんですが、ビリビリも10周年なんですよね。10周年記念ですごい発表をしましたね。

ということで、本日もアニメで知る中国、見てくれてありがとございます。中国についてご興味がある方はぜひコメントやチャンネル登録お願いしますね。

記事:ミミム(北京MYC)

北京動卡動優文化傳媒有限公司有限会社(北京MYC)とは

2010年に設立されたアニメ・ゲーム専門の広告代理店の北京動卡動優文化傳媒有限公司有限会社(北京MYC)。中国のアニメ市場の消費力データを有し、アニメ・コミック・ゲーム(ACG)の分野で、中国市場を狙う企画から販売促進まで一連のサービスをワンストップで提供。2016年に日本支社(株)MYC Japanも設立。