アニメ『恋する小惑星』それぞれの想い、叶えたい夢【第4話】感想コラム

『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)にて好評連載中のQuro原作の4コマ漫画作品「恋する小惑星(アステロイド)」のTVアニメが、現在TOKYO MX他にて毎週金曜22:30~放送中です。第4話「わくわく!夏合宿!」で地学部がいよいよ“日本で最も宇宙に近い場所”JAXAを訪問することになりました。本記事では、本エピソードのふりかえり、訪れた施設についての解説、そして感想をお届けします。

※ 本記事はネタバレを含みます。

アニメ『恋する小惑星』第4話「わくわく!夏合宿!」ふりかえり

地質標本館で大はしゃぎする地質班

顧問・遠藤先生の“ナイスな提案”により、地学部は夏合宿を地質標本館やJAXAなどの施設を訪問しフィールドワークを行うことに。

合宿1日目の目的地は、地質標本館。入館すると大興奮の桜先輩は、ガラスケースにへばりつく。いの先輩は、お気に入りの京都で採れた天然記念物・桜石(さくらいし)が、希少で高嶺の花、まるで桜先輩みたい!と褒めちぎると、いつも冷静なあおも地質班の異常なテンションに驚く。

この日、みらは河原でバーベキューをした際に拾った泥岩を持参し、もしかしたら、化石かもしれないと桜先輩の勧めで鑑定を依頼。結果、それはしのぶ石と呼ばれる偽化石(ぎかせき)であることが分かる。更に分析してもらうと、魚のウロコや海綿動物の骨針が見つかり、それが“先カンブリア時代末期”に海で生きていた生き物の骨組織であることが判明した。

1人真剣な眼差しでメモを取るモンロー先輩、その理由とは

2日目は、JAXAを訪問。今度は大はしゃぎの天文班。先ず施設内でJAXAの紹介映像に感動し号泣するみらとあお。続いて、宇宙飛行士養成棟に向かうと、いつになく真剣な眼差しでメモを取るモンロー先輩を見て、ある事に気が付く桜先輩。

筑波宇宙センター展示館「スペースドーム」で、あおは、解説員に思い切って小惑星について聞いてみるが、JAXAに小惑星探査機の展示はあるが、新天体の発見についての専門家はいないと教えてもらう。

沢山のお土産を購入し、感無量のJAXAでの1日が終わると、その日は満月の夜。皆で望遠鏡を覗きながら、満月がすべすべして見える理由をモンロー先輩が解説。満月の時は、太陽の光が正面から当たっているからクレーターの凹凸部分が見え難くなるそう。※桜先輩からもクレーターが多い明るい部分は斜長岩(しゃちょうがん)で、暗い部分は玄武岩(げんぶがん)で出来ていると補足。

みらとあおの入部動機を聞いた遠藤先生が取った行動とは

その夜、みらとあおの入部動機を初めて知ることになった遠藤先生。2人が自分が高校生の時と同じ“小惑星を見つける”という夢を持っていた事に気が付き、石垣島で開催される「キラ星チャレンジ~高校生向け新天体発見プログラム」のチラシを持ってきてくれるが、申込みは既に締め切っていた。

就寝の時間、実は宇宙飛行士になりたいとモンロー先輩は告白するが、どこか遠慮気味。すると、自分の夢を遠慮なんかしないで!と桜先輩から励まされる。そして、この言葉を聞いて、あることが頭に浮かぶいの先輩。それは地図の聖地・国土地理院に行きたいという自分の「夢」だった。

翌日、その希望が叶い、国土地理院に訪れると目を輝かせるいの先輩。そんな姿を前に、遠藤先生もまた、小惑星を追いかけていた高校生の頃を思い出し、少し寂しい気持ちになるが、陽気な生徒たちの姿に元気付けられるのであった。

アニメ『恋する小惑星』第4話「わくわく!夏合宿!」聖地解説&感想

今回地学部が訪れたのは主に3ヶ所。鉱物の聖地・地質標本館、宇宙開発の聖地・JAXA、そして地形図の聖地・国土地理院です。

地質標本館

岩石や鉱物、化石など、およそ2,000点の標本を常に展示する地質標本館は、1980年に、現在のつくば市に設置され、国内最大級の地球科学専門のミュージアムとして、一般から専門の方々まで幅広く利用されています。

JAXA

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2003年に宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)の3機関が統合して誕生した文字通り、政府全体の宇宙開発利用を技術で支える中核的実施機関です。2003年11月に情報収集衛星の打ち上げに成功し、以来、月周回衛星「かぐや」、日本実験棟「きぼう」や宇宙ステーション補給機「こうのとり」、小惑星探査機「はやぶさ2」など歴史に名を残す数多くのプロジェクトを手掛ける。

国土地理院

国土地理院で世界の国々と協力して、地球上の位置を表す国際的な基準となる座標系を構築し、この基準に基づいて日本の位置を決定することを事業とする専門機関です。この位置を出発点として、様々な都市計画、地籍調査や道路、堤防などの各種工事にかかる測量の基準として利用されています。

巨大パラボラアンテナ「つくばVLBIアンテナ」について

茨城県つくば市にある国土地理院の敷地内に立つ巨大パラボラアンテナ「つくばVLBIアンテナ」は、既に運用を終了し、解体済みです。VLBIで計測されたデータは、プレート運動などの地殻変動や、地球の自転のゆらぎなどの監視に役立てられており、GPSや電子基準点の精度監視にも用いられてきました。

遠藤先生はこのアンテナが自分の高校時代の思い出の一つだった為、国土地理院に訪れた際に、その頃の自分を思い出ししみじみとした気持ちになりました。

感想コラム

第4話「わくわく!夏合宿!」のテーマを一言で表すなら「夢」。モンロー先輩は、実は宇宙飛行士になりたいという夢を持っていたことを皆に告白しましたが、実はそんな自分だけの特別な夢を持っていた人物がもう2人いました。

1人目は、第3話「思い出はたからもの」で、地図が好きという事を教えてくれたいの先輩です。地図への想いを理解したみらとあおは、地学部の活動の一つにしたらどうか?と提案しましたが、地図は個人的な趣味だから、と遠慮をしていました。しかし遂に国土地理院に行きたい、と皆に伝える事ができました。

2人目は、高校生の頃、小惑星を探したいという夢を持っていた顧問・遠藤先生でした。石垣島の新天体発見プログラムにも挑戦していたんですね。

いかがでしたでしょうか?最後にみらとあおの小惑星探しについては何をしても惜しい!という結果でしたね。今回は皆それぞれ色々な想いがあるという事が分かりうるっと来る回となりました。

★ 地質標本館について https://www.gsj.jp/Muse/
★ 国土地理院について https://www.gsi.go.jp/
★ JAXAについて http://www.jaxa.jp/index_j.html
★ つくばVLBIアンテナについて https://qzss.go.jp/news/archive/gsi-vlbi_161109.html

アニメ『恋する小惑星』全話感想&聖地情報

編集部では、アニメ『恋する小惑星』のエピソード毎の振り返り、感想、そして、聖地情報まで1記事2,000文字以上でご紹介しています。是非、チェックしてみて下さい。

TVアニメ「恋する小惑星」作品情報

放送情報

AT-X 毎週金曜 20:30~
リピート放送:毎週(日)24:30/毎週(月)12:30/毎週(水)28:30
TOKYO MX 毎週金曜 22:30~
※初回放送のみ 1月3日(金) 23:00~
サンテレビ 毎週金曜 24:00~
KBS京都 毎週金曜 24:00~
テレビ愛知 毎週金曜 27:05~
※初回放送のみ1月10日(金) 27:05~28:05 第1話、第2話
BS11 毎週金曜 23:00~

配信情報

dアニメストアにて地上波先行・独占先行配信決定!
1月3日(金)より毎週金曜22:00〜その他サイトも順次配信予定

イントロダクション

幼いころ、キャンプ場で出会った男の子と “小惑星を見つける” という約束をした木ノ幡みら。
高校では天文部へ入部しようとしたが、 今年から「天文部」と「地質研究会」が合併して「地学部」に……!?
地学系女子(ジオジョ)たちと一緒に、いろんなキラキラを探しに行きませんか?

スタッフ

原作:Quro
(まんがタイムきららキャラット / 芳文社) 監督:平牧大輔
シリーズ構成:山田由香
キャラクターデザイン:山崎 淳
プロップデザイン:宮原拓也
総作画監督:山崎 淳、松浦麻衣、杉田まるみ
美術監督:中村典史(スタジオなや)
色彩設計:伊藤裕香
撮影監督:杉浦誠一
編集:坪根健太郎(REAL-T)
音響監督:高寺たけし
音楽:伊賀拓郎
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:動画工房
製作:星咲高校地学部

キャスト

木ノ幡みら:高柳知葉
真中あお:山口 愛
猪瀬 舞:指出毬亜
桜井美景:東山奈央
森野真理:上坂すみれ

原作情報

「恋する小惑星」1〜2巻が好評発売中!
著者:Quro
毎月28日発売「まんがタイムきららキャラット」にて好評連載中!

<公式サイト>http://koiastv.com
<公式Twitter>@koiastv
https://twitter.com/koiastv

©Quro・芳文社/星咲高校地学部