2018年1月~3月に放送され大ヒットしたTVアニメ「ゆるキャン△」。2020年1月6日よりシリーズ最新作であるショートアニメ『へやキャン△』が好評放送中です。この記事では、原作コミックは勿論のこと、アニメ『ゆるキャン△』を全て視聴し、身延で開催されるイベントにも参加するほどの筆者が『へやキャン△』第5話「真説・カチカチ山」のふりかえり&感想、そして聖地について解説していきます。
※本記事はネタバレを含みます。
目次
アニメ『へやキャン△』第5話「真説・カチカチ山」ふりかえり
「うさぎがたぬきを追いかけてたような…」曖昧な記憶から物語を説明する犬山あおい。野クルの3人は河口湖を全貌できる「富士山パノラマロープウェイ」の中で「かちかち山」について語っていた。すると、うさぎ(あおい)、たぬき(大垣千明)、かめ(各務原なでしこ)のカチカチ山が脳内で再生される。
3匹で用意ドン!意外に足が速いたぬきが、うさぎを追い越すと、背後から火打ち石でカチカチッとたぬきの背中に火をつけて妨害するうさぎ。更にうさぎはたぬきを騙して泥の船に乗せ溺れさせ、うさぎは木の船で川を渡ると「勝ちや!カチカチ!」と勝ち誇って昼寝をしてしまう。その後、地道にゆっくり進んでいたかめが勝つのであった…。
ほどなくロープウェイは終着駅に到着し、なでしこ達は展望台から富士山と河口湖を見下ろし、歓喜の声を上げる。第3話「激走!河口湖ラリー」で3人が自転車で渡った河口湖大橋も見えた。
すると、なでしこは“たぬきの背後から石で火を付けるうさぎ”のモニュメントを見つけると「火付けられているのにたぬきめっちゃ笑顔やん…」と思わず突っ込むあおい。そこに通りかかった2人の女の子に声をかけ記念撮影。ベストなポーズを試すなでしこ達に思わずくすっと笑ってしまう2人。その後は、たぬき喫茶(茶屋)に移動し、お目当てだったスタンプをゲットすると、名物のたぬき団子を頬張るのであった。
アニメ『へやキャン△』第5話「真説・カチカチ山」聖地解説&感想
河口湖 富士山パノラマロープウェイ
なでしこ達が乗っていたのは「富士山パノラマロープウェイ」。有名な、「かちかち山」の物語をテーマに、ロープウェイのゴンドラの上や、展望台に、たぬきやウサギのモニュメントが飾られています。
富士山パノラマロープウェイ展望台には、平成29年7月にリニューアルOPENした展望台及びたぬき茶屋や、鐘を鳴らしたり、記念撮影が出来る「天上の鐘」、お社内にうさぎの御神体が祀られた「うさぎ神社」、更に「かわらけ投げ」をすることもできます。「かわらけ投げ」とは、願いを掛けて、高い場所から素焼きや日干しの土器の酒杯や皿を投げる遊びで日本でも各地で行われている伝統的な遊び方です。
富士山パノラマロープウェイ https://www.mtfujiropeway.jp
「真説・カチカチ山」とは
天上山は太宰治ゆかりの地としても有名です。ちなみに、「かちかち山」と言えば、悪さをするたぬきを懲らしめる話ですが、太宰治が新解釈した「かちかち山」を描いた「お伽草紙」という著書があります。元々「かちかち山」は悪いことをすると自分に返ってくる、という教訓を含む物語ですが、より大人向けの内容として描かれています。※ 上記動画は童話の「かちかち山」
ここで思い返してみると、このエピソードのタイトルは「真説・カチカチ山」、なでしこ達がロープウェイの中で語っていたのは、イソップ物語にある“うさぎとかめ”の物語と混ざった「真説・カチカチ山」でした。もしかしたら、太宰治が新解釈したことからインスパイアされこのエピソードが生まれたのかもしれませんね…。
なでしこ達の写真を撮ってくれた2人は?
視聴したおそらく全員が気になっていたのはロープウェイに一緒に乗車してなでしこ達の「カチカチ山」を聞いて「?」ってなっていた2人の女子中学生は『hugっと プリキュア』キュアエール役を演じた引坂理絵さんと新人声優の橘美來さんでした。セリフは少なかったので気がついた人は流石ですね。
いかがでしたか?やはり毎回短い時間の中に妥協のない物語が詰まっているアニメ『へやキャン△』。第5話「真説・カチカチ山」は個人的には一番好きなエピソード(随時更新)でした。それでは、次回もお楽しみに!
アニメ『へやキャン△』全話感想&聖地情報
編集部では、アニメ『へやキャン△』のエピソード毎の振り返り、感想、そして、聖地情報まで1記事1,000〜2,000文字でご紹介しています。是非、チェックしてみて下さい。
ショートアニメ『へやキャン△』概要
放送情報
・AT-X:2020年1月6日(月)より毎週月曜20:55~
【リピート放送:毎週 (水)12:55/毎週(金)28:55/毎週(日)23:55】
・TOKYO MX:2020年1月6日(月)より毎週月曜21:54~
・BS11:2020年1月6日(月)より毎週月曜21:54~
・山梨放送:2020年1月12日(日)より毎週日曜11:25~
イントロダクション
「わたしたいじかんが、あります。」
TVアニメーション『ゆるキャン△』シリーズ、2年ぶりの新作。
もうひとつのアウトドア系ガールズストーリーがはじまります。
2018年の冬に放送されたTVアニメ―ション『ゆるキャン△』が、この冬、ショートアニメーション『へやキャン△』となって帰ってきます。
マンガアプリ『COMIC FUZ』(芳文社)にて連載中のあfろによる短編スピンオフ『へやキャン△』を原作・原案とする本作のメインスタッフには、『ゆるキャン△』に携わったチームが集結しました。
監督は神保昌登。『ゆるキャン△』ではOPコンテ・演出を手掛け、『異世界食堂』『川柳少女』などの監督・脚本も務める気鋭の演出家です。
さらに『ゆるキャン△』のサブライターとして参加していた伊藤睦美を、自身初のシリーズ構成として抜擢。
キャラクターデザインの佐々木睦美、アニメーション制作のC-Stationも続投し、新たにスーパーバイザーとして京極義昭を迎えました。
声の出演は、もちろん花守ゆみり・原紗友里・豊崎愛生・東山奈央・高橋李依などおなじみの声優陣が担います。
そして、劇中の音楽を担当するのは『ゆるキャン△』と同じく立山秋航。
今回はなんと全編フィルムスコアリングに挑みます。
ひとつひとつはちょっぴり短いお話ですが、
つなぎあえばきっとあたらしい物語に出会えるはず。
2020年のはじまりに、
わたしたいじかんが、あります。
ストーリー
野クル、旅に出る!
野外活動サークル、略して野クル。部員はたったの3人。
山梨県の片隅に校舎を構える本栖高校、さらにその隅にある部室棟の、「うなぎのねどこ」みたいな一角を部室として使用するゆるーいアウトドアサークル。
今日も今日とて各務原なでしこが狭い部室で暇を潰していたところ、大垣千明と犬山あおいが突然「今から旅に出るぞ!」と告げる。
おろおろするなでしこを連れ回し、野クルメンバーたちが山梨中を東奔西走。
各地の名物を味わい尽くして繰り広げる女子高生の珍道中、旅のゴールはどこだ!?
スタッフ
原作:あfろ(芳文社「COMIC FUZ」掲載)
監督:神保昌登
シリーズ構成・脚本:伊藤睦美
キャラクターデザイン・総作画監督:佐々木睦美
スーパーバイザー:京極義昭
制作プロデュース:DeNAコンテンツ企画部
アニメーション制作:C-Station
キャスト
各務原 なでしこ:花守ゆみり
志摩リン:東山奈央
大垣千明:原紗友里
犬山あおい:豊崎愛生
斉藤恵那:高橋李依
女子中学生:引坂理絵・橘美來
公式HP http://yurucamp.jp/
公式Twitter @yurucamp_anime
©あfろ・芳文社/野外活動サークル